carpet
- 東リファブリックフロア
- 犬や猫は、フローリングで滑ってケガをする恐れも…クッション性が高くてズレにくいタイルカーペットは足への負担を軽減し、ペット臭をやわらげる機能の商品もあります。
ペットと暮らす住まいのポイントを
ケーススタディでご紹介します。no.16
犬や猫のしつけ
犬の場合は猫と違い、室内で思いっきり走り回るような運動スペースは必要ありませんが、「雨の日でも、ちょっと遊ばせたい」という事はあります。また、トレーニング(シツケ)はトレーニング教室だけでなく、日々の暮らしの中で遊びと組み合わせ、ちょこちょことやると効果が上がるものです。ですから、そういった遊びをする場所を考えてあげるといいですね。
では、どういったトレーニングを家庭内の遊びで取り入れられるのか、そのためのスペースの確保と工夫をどうするのか、今回は考えてみたいと思います。
犬は生活していく中で、幾つかのマナーを覚えなくてはいけません。病院に行った時に大人しくしている事も、早めに覚えておきたい一つです。仰向けにされてお腹を見せるのは、犬も猫も大嫌いですが、病院では大人しく仰向けになってお腹を触ってもらわなくては、ちゃんとした診察ができません。ですから、毎日の遊びの中で仰向けにされる事にもなれるようにしてあげましょう。診察しやすくなるだけでなく、犬自身のストレス軽減にもなります。
仰向けになるトレーニングをする場合は、大型犬では2~2.5畳ぐらいの、家具に邪魔されないオープンなスペースが必要です。飼い主さんが伏せた犬の頭の部分に座り、ゴロンゴロンと左右に犬に転がってもらえるぐらいのスペースと考えてもらっていいでしょう。
リビングの一角にこういったスペースを確保できると、日々のちょっとしたタイミングにトレーニングを組み込むことがやりやすくなります。「バーン」という言葉の合図で倒れる事を教えている方がいますが、犬がいかにも「やられた!」というように倒れるので、ちょっとしたかくし芸になります。家族がとても楽しんでやるので、犬も喜んで繰り返してくれるようになるようですよ。
さらに、小型犬ならは図のような大きさがあると(PLAYの部分)軽いジャンプなどの体を使った遊びが可能になります。大型犬と違ってかなり体を動かせますので、床は着地の衝撃を押えるクッション性と防滑、防音も必要です。硬質な床ならばラグを活用し、周辺にはぶつかる恐れのある家具などがないようにも配置しましょう。図にある「HOUSE」のスペースは、ハウスとトイレが配置されるサークル内で、居場所の基本となるスペースです。この中では頭脳プレーを中心とした独り遊びを楽しむ場所です。
まとまった空きスペースが取れないという場合でも、廊下を使えばちょっとした「持ってこいゲーム」などが可能です。確保できるスペースによって、他にも多くのトレーニングが可能ですから、「狭いので」と諦めずに工夫してみましょう。
ただし、やはり運動としては十分ではありませんから、外での思いっきり走る運動はちゃんとさせてあげて下さいね。
profile
金巻先生(一級建築士)
一級建築士・博士(工学)・家庭動物住環境研究家一級建築士事務所 かねまき・こくぼ空間工房 主宰。
犬や猫といった家庭動物(ペット)との暮らしをテーマにした建築設計と、環境コーディネーターとして活動。適正飼養と環境整備に向けた学術研究も進めている。
著書に『犬・猫の気持ちで住まいの工夫』(彰国社)、『ねこと暮らす家づくり』(ワニブックス)、など。 ペット防災のNPO法人ANICE理事。東京都動物愛護推進員。 H25年度日本建築仕上学会学会賞(技術賞)「ペット共棲住空間用の建材に関する研究と技術開発」
「猫と暮らす住まいのつくり方」
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