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- 東リファブリックフロア
- 犬や猫は、フローリングで滑ってケガをする恐れも…クッション性が高くてズレにくいタイルカーペットは足への負担を軽減し、ペット臭をやわらげる機能の商品もあります。
犬や猫たちの暮らしやしつけ、
健康などについてご紹介します。no.96
犬や猫の健康管理
人と動物の絆:Human Animal Bond
人と動物が共にあることで双方が幸せになれる事
伴侶動物の筆頭である犬と猫は私たちの暮らしの身近で暮らし、常に共に人生を歩む大切な存在です。人と動物の絆(人と伴侶動物が共にあることで双方が幸せになれる事)の存在で太古の昔から堅く結ばれた存在でもあります。
最近では都会で暮らす猫達は交通事情などから家族と共に家の中で暮らす事が推奨されています。その分家の外の環境や人に慣れにくくなるので、できるだけ社会化を心がけて幼い頃から子猫教室(動物病院などで行われています)などにも参加し、家族と共に外出もして(キャリーに入って)様々な場面/環境に慣らして育てましょう。災害時などいざというときの同伴避難のためにも社会化されている事はとても重要です。屋内で過ごし人との距離が近くなり医療ケアも十分に受けられるようになり、猫のライフタイムはこの数十年で飛躍的に長くなりました。身近に暮らしていてもすぐにはキャッチしにくい猫の関節炎についてお伝え致します。
人には変形性の関節疾患がありますね。変形性膝関節症や外反母趾なども良く聞く病気かと思います。慢性的な痛みや寝起きで身体が固まっている時など動かしにくい事などもあるかと思います。犬にも猫にも変形性の関節疾患はあります。猫は犬より症状がわかりにくく、家族は全く知らないまま年月が経ってしまうこともあります。犬では跛行といって足を引きずったり明らかに歩きにくい兆候がわかりやすく見られる事が多いですが、猫ではそのような状況が表現されない、または家族が気づきにくいことがあります。しかし、実は猫の変形性関節症は多く、高齢と品種がリスクファクターになります。スコッティシュフォールドなどの軟骨部分に特徴のある猫種、メインクーンなどもリスクある品種となります。イメージ的にも関節疾患はある程度の高年齢から起きてくるように思いますが、実は若い猫でも発症します。5歳以下の猫の46%、10歳までの猫の89%、16歳以上ではほぼ100%にこの疾患があるとリサーチされています。家族が気づくとしたら高齢になって、いよいよ歩き方が不自然になった時かもしれません。以前よりジャンプしなくなったとか、あまり遊びに乗ってこなくなったなどの動きの違いだけでは大人になったのかな、という程度に感じてしまうかもしれません。実際には5歳以下の猫の半数近くがこの疾患に罹患しているとすると猫の生涯の多くを占める時間、病気を放置してしまう可能性もあります。私たち獣医師もご家族への啓発を行いますが、イメージ的に俊敏でしなやかな若い猫と関節疾患の高い罹患率は結び付きにくいかも知れませんので、あらかじめ知識として知っておくことが大切です。
更にこの病気の治療法は体重管理、消炎鎮痛剤、処方食、サプリメント、再生医療等、そして運動が特に大切なのです。変形性の関節疾患では安静にするのではなく、理学療法などの正しい身体の動かし方で関節を動かし、筋力強化をすることが要になります。猫は狩りの本能豊かなのでその衝動を満たす遊びを色々考えて日常生活に取り入れ、基本的には家族が日々、およそ決まった時間に遊びを共にすることが猫の心身の健全には大切です。また毎日の遊びをしていれば身体の動きの変化にも気づきやすいでしょう。どの疾患にも言えることですが、早期発見と早期治療は一番良い方向性です。
知らなければ意外に感じる事もあるかもしれません。より快適な日々をわが家の猫に与えるために家族も知識をもって主治医に尋ねてみましょう。(疾患の状態は個々の猫の状態により異なりますので100%上記情報が当てはまるわけではありません。実際に受診する主治医の指示を一番に考えてくださいね。)
当院でもシニアケア&姿勢ケア療法を専門で実施している獣医師さんがおられます。シニアケアという名称もありますが、実際には若くても各個体で関節や身体の性質は異なるので各個体にあった身体の整え方をすることでより快適に生きやすくなると実感しています。人間もその人の性格や緊張度合い、関節のもつ性質などで日々のクオリティが異なると思います。かくゆう私自身も若年からの関節疾患を持っているので本当に人ごとではなく切実に感じる病気の 1 つです。
※情報資料はニューヨークアニマルメディカルセンターIntegrative & Rehabilitative Medicine 担当の Leilani Alvarez DVM,DACVSMRのレクチャーより。
profile
柴内晶子先生(獣医師)
赤坂動物病院 院長
伴侶動物医療の現場で、「人と動物の絆」〜Human Animal Bond〜を大切にした診療を行っている。
(公社)日本動物病院協会のアニマルセラピー活動であるCAPPへの参加推進を行い、社会活動として東京青山ロータリークラブでのアニマルセラピー活動を通じた社会奉仕活動を定期的に実施。心の窓をひらく「じっとみて」ワークショップには、未来育ティーチャーとして参加している。 日本大学では、非常勤講師として獣医倫理福祉の講義を行う。 様々な獣医事関連の委員会活動に従事し、日本大学外科学研究室の学部研究生として獣医再生医療にも積極的に取り組んでいる。