carpet
- 東リファブリックフロア
- 犬や猫は、フローリングで滑ってケガをする恐れも…クッション性が高くてズレにくいタイルカーペットは足への負担を軽減し、ペット臭をやわらげる機能の商品もあります。
犬や猫たちの暮らしやしつけ、
健康などについてご紹介します。no.92
犬や猫と暮らすということ
今年もすでに半分が過ぎてしまいました。昨年の今頃は熱中症のご注意をお伝えしたのではないかと思いますが、今年は雨天が多く、ローライトの日が多い気がします。
月日の流れを最近ひしひし感じます。私の家のトイプードルが先日悪性の腫瘍になってしまいました。すでに17歳近いのでそれも致し方ない事でもありますが、家族にとっては大事件です。しかも、この子は8年前にも一度大病をしており、その時には皆が別れを覚悟しました。そのときの病気は血管内溶血を伴う「自己免疫性溶血性貧血」というもので、ご存知の方は「難しい病気だなあ」と思われる事と存じます。自身の免疫が自身の血液細胞を攻撃してしまう切ない病気です。通常は免疫抑制剤を色々と使用して治療をします。そのスタンダードな治療は勿論致しましたが、私の動物病院では20数年前から伴侶動物の再生医療を行ってきていました。丁度私がその治療を担っていましたので再生医療(他家間葉系幹細胞治療)を併用し結果的には治癒し、今に高齢の今まで元気に楽しく、時には少し気難しく、この子らしく家族と時間を共にしてくれました。最近ではシニアしつけ教室に子どもと通い、楽しい時間も共有していました。過去に免疫抑制剤を多く使っていたことも腫瘍の誘発に関連しているかどうか、ハッキリはわかりませんが、犬の8年は人間の32-40年間に相当すると考えると十分にがんばってくれたと思っています。
今回の疾患にも今も立ち向かっており、本犬に無理のない範囲で伴侶動物のためのがんセンターで新しくできた免疫療法を行う腫瘍科で抗犬PD-1
抗体の治験に参加させていただいています。獣医師の私に様々な示唆を与えてくれて、高齢の今も大変な学びをくれている愛犬です。
苦しい事、負担になることがないように配慮を重ねて、諦めずに家族全員で協力し合い、がんばっております。
さて、今回は屋内の床の環境のことをお伝えしたいと思います。
こうした疾患と共に老化も含めて背中の痛みの問題もあり、家のリビングを歩くときにも足下に気を付けて配慮することがとても大切であると感じます。
若く健康な時もその後の高齢期は特にそうですが、意外と家の中でジャンプをしたり、ソファに飛び上がったりする時に床が滑ることで背中や関節を痛めていることがあります。しかし、その時受傷がはっきりと現れなければ後に痛みとして現れることもあり得ます。若く元気なうちは多少の痛みがあってもそのままになり、家族も気づかない事もあります。しかし積み重ねで関節に負担がかかる可能性がありますので、特にワンちゃんと暮らすとき「滑らない床の上で暮らしてくださいね」という言葉を患者様ご家族にも毎日のようにお伝えしています。床がフローリングであったり、大理石であったりする場合もあります。滑り止めワックスも一案ですが、やはり何らかのフロアマットや究極的にはヨガマットのような踏ん張りのきく素材などまで様々な配慮が家族である伴侶動物の身体を護ると感じます。
うちの子、アルマも滑らない床材の上は安心して歩行できます。家族としての 生活を守りながら、1日1日を大切に皆で慈しんで暮らしています。
profile
柴内晶子先生(獣医師)
赤坂動物病院 院長
伴侶動物医療の現場で、「人と動物の絆」〜Human Animal Bond〜を大切にした診療を行っている。
(公社)日本動物病院協会のアニマルセラピー活動であるCAPPへの参加推進を行い、社会活動として東京青山ロータリークラブでのアニマルセラピー活動を通じた社会奉仕活動を定期的に実施。心の窓をひらく「じっとみて」ワークショップには、未来育ティーチャーとして参加している。 日本大学では、非常勤講師として獣医倫理福祉の講義を行う。 様々な獣医事関連の委員会活動に従事し、日本大学外科学研究室の学部研究生として獣医再生医療にも積極的に取り組んでいる。