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犬や猫たちの暮らしやしつけ、
健康などについてご紹介します。no.95
犬や猫のしつけ
日本ではもともと愛玩動物と呼ばれてきた犬や猫を筆頭とする動物達が昨今では「伴侶動物」と呼ばれるようになってきました。
伴侶:人生を共に歩む相手
と辞書には書かれています。愛玩動物という人が一方的に愛を注ぐ存在ではなく、家族の一員である伴侶動物という呼称は人と動物の絆で結ばれた家族の一員には感覚的にもぴったりとする呼び方ではないかと思います。
昨年当家の白いプードルのピーター君が急逝しました。このコラムを以前担当していた私の母であり獣医師である柴内裕子の愛犬です。とても残念でしたが家族は獣医師ですので病気については良く理解はできました。しかし、悲しみは普通の家族の皆様と同様深く、その数カ月前には20歳の保護猫カキポルとの別れもありましたため、ピーター君とのお別れのあと、家族で話し合い、間もなくトイプードルの子犬と暮らす事を決めました。母は90歳間近で高齢ですが生まれた時から動物と暮らし続け、伴侶動物と家族の幸せを願って60年以上仕事を続けている人生ですのでピーターのためにも幸せな伴侶動物を1頭でも作り、母自身の幸せな暮らしのためにも伴侶動物との暮らしを再び始めよう!と思い切りました。※にゃるほど犬猫塾№93伴侶動物との暮らしの効果も御参照ください。
やってきたのは先々代のプードルの名前の一部をもらったマメノ二Sという女の子のプードルです。古くからの盟友のようなブリーダーさんから御縁の子を選びました。
この子は大変活発で物怖じせず、明るく,へこたれず、大変な知恵者なので、私と家族もサポートしながら育てています。犬として心のバランスの良い子だと感じます。うちに来る前にこの子のいたブリーダーさんのところで大先輩の13歳のブリュッセル・グリフォン(ベルギー産の短頭種犬)に遊びを挑み時折怒られていた様子をみました。上手に犬との社会化もされていたのではと思います。
子犬がやってくる前に当院のスタッフとして30年以上勤めてくれている獣医行動学を学び、インストラクタ-でもある千葉獣医師が子犬の暮らす部屋を整え、オモチャや環境も整備してくれました。
「名前は早く決めましょう!」
子犬がやってくる日には既に名前を決めていました。しつけをするときには「名前」は信頼関係を作る意味でもとても重要です。名前を呼んでアイコンタクトすることから信頼関係、しつけの学びも始まります。まずは名前を呼んで望ましい行動をしたらその子にとってご褒美になること(食べ物,撫でる,褒める,遊ぶなど)を行いながら家庭犬のしつけは進んで行きます。しつけでは何がその犬の一番のご褒美になるかはとても重要です.名前にはポジティブな印象を持てるようにして行く事は双方の信頼関係を作る第一歩になります。とても重要な名前は早く決め、呼び方も犬が混乱しないように家族の間で統一しましょう。
「名前で叱ってはいけない」「名前は信頼関係の要」
40年以上前の日本では犬のしつけは叱ってしつけるものと一般的にも信じられていました。1985年にハワイ獣医師会会長のアレン宮原獣医師による「人と動物も絆」の講演があり、翌年にはアメリカのドックトレーナー協会の会長テリーライアン氏の来日とセミナーおよび少数から始められたインストラクターの養成レクチャー以降徐々に現在の「褒めてしつける陽性強化法」が広まりました。
今では家族が先に学び、犬にできるだけ失敗をさせないようにしつけを進め、基本的には「褒めること、ご褒美を与えること」から良好な信頼関係を形成していく形が主流です。そのため名前で叱ることをすると犬はその言葉とその時の体験を関連付けで覚えていくので大切な絆の要である「自分の名前」を嫌いになってしまいかねません。(多頭で暮らしている場合は少し異なります。)
「体罰と感情的に怒る事はNGです」
叱るときには冷静に、「して欲しくないことを制御する」気持ちで指摘をします。
イライラして怒る感情をぶつけるのではありません。叱り方を間違えると犬の心に影響し心的におびえさせる事になるとその後の信頼関係に亀裂を生じさせます。もちろん体罰も同様の理由で行ってはいけません。
「トイレのしつけ」
排泄のしつけは共に暮らす上でとても大切ですね。食後など排泄をしそうな時を見計らい、ペットシーツの上などに誘い、目を離さずに成功体験を積み重ねてその時にしっかり「褒め」ご褒美を与えてここで(またはシーツの上で)排泄をすると家族が褒めてくれる!ご褒美ももらえる.という事を犬の心に刷り込みましょう。排泄物をきちんと確認することも健康のバロメーターになります。
うちではシーツの上での排泄を促すサイン/コマンドとして「ワンツーワンツー」という声かけをゆっくりゆったりして排泄促ししています。基本的に排泄は社会のマナーとして屋内で済ませ、散歩時にはしない方向でしつけをしていきます。
※にゃるほど犬猫塾№42、№36のしつけ関連記事も御参照ください。
しつけのコツはまだまだ沢山ありますが、一部を御紹介しました。
家庭犬のしつけは社会の一員となり、より社会の中で活躍し、すでに人間の社会の中で30以上の役割を担う犬達がもう少し自由に日常生活の中で様々な場所に同行できるようになると良いですね。そのためには基本のマナーを身に付けましょう。
しつけ教室やしつけ/行動学カウンセリングは犬や猫のトレーニングの場ではありますが、共に暮らす家族が伴侶動物の事を良く知り、学びための場です。
「わかってあげよう犬と猫の事」です。
☆日本の夏は年々暑くなっています。しつけをするときも常に暑熱環境を避ける様々な準備をしましょう!!※にゃるほど犬猫塾№8と№89も御参照ください。
profile
柴内晶子先生(獣医師)
赤坂動物病院 院長
伴侶動物医療の現場で、「人と動物の絆」〜Human Animal Bond〜を大切にした診療を行っている。
(公社)日本動物病院協会のアニマルセラピー活動であるCAPPへの参加推進を行い、社会活動として東京青山ロータリークラブでのアニマルセラピー活動を通じた社会奉仕活動を定期的に実施。心の窓をひらく「じっとみて」ワークショップには、未来育ティーチャーとして参加している。 日本大学では、非常勤講師として獣医倫理福祉の講義を行う。 様々な獣医事関連の委員会活動に従事し、日本大学外科学研究室の学部研究生として獣医再生医療にも積極的に取り組んでいる。