選ばれたフィンランドのデザイナーは、若い世代からベテラン層まで幅広く、フィンランドデザインの歴史を再確認することもできました。1970年代から活躍していた家具デザイナーは、フィンランドデザインの特徴を世界へ発信してきましたが、その面影を再認識しました。フィンランドの国民性を語るようなデザイン性を感じました。
その一人であるヨウコ・ヤルヴィサロは、インテリアと家具の両面から彼のデザインコンセプトを追求してきました。スタッキングチェア「キラ」は、細く硬質なスティールロッドと薄い合板で構成され、巧みに軽さを表現しています。座面と背板にはソフトコーティングが施されて、温かみのあるラバーの様な感触。汚れにくい仕上げで、どんな空間にも似合う。フィンランドデザインを代表するものです。2006年にはシカゴのアテネウム美術館よりグッド・デザイン賞を受賞しています。
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