TOPICS01

大阪整形外科病院

これまでのホスピタルイメージを刷新!
ホテルライクなデザインで患者を癒す

中之島いわき病院から名称を改め、大阪市福島区にて2020年11月開院。整形外科を中心に内科・放射線科・リウマチ科などを展開。なかでもリハビリテーションは大きな柱であり、移転時にはスポーツ選手も含め総合的な治療ができるように拡充した。

色調を抑えたラグジュアリーな空間。一見ホテルを彷彿とさせるこの医療施設を手掛けたのは、当時設計士として2年目であった伊藤喜三郎建築研究所の菅野達夫さん。初めての施工となったこの施設で、東リ商品を選んだ理由やこだわったポイントなどを伺いました。

伊藤喜三郎建築研究所
1952年の創業以来、多くの医療施設を設計。経験と実績によるノウハウを活かし、国内外の建築設計を手掛ける総合設計事務所。医療施設を中心に数多くの賞を受賞している。
Q1 設計のコンセプトを教えてください
ホテルライクな色彩計画や内装デザインとすることで落ち着いた雰囲気の演出をコンセプトに、施設を利用する患者さんや医療スタッフの方々が安心安全で快適に過ごすことのできる空間を目指しました。
Q2 リハビリ病院として気をつけたことはありますか?
建物全体がリハビリ空間となるように廊下のデザインを考えました。車椅子の利用や患者搬送が想定されることから、巾木は300mmのものを使用し、壁には表面強化のあるものを選びました。色調の統一と切替により、壁と扉が連続した回遊性のある空間になりました。
理事長を始め、看護部長やスタッフの方々に設計コンセプトをご理解いただいた上で、本施設のメインスペースであるリハビリテーション室は「明るくてリハビリの意欲が湧き、スタッフにとっても働きやすい環境」というご要望をいただき、他の部屋との色調のバランスのなかで、素材感のある上品な仕上げ材で組立てました。何度もお客様と悩みながら、また、床のアクセントラインは東リにもご提案いただき、みんなでつくりあげることができました。
Q3 元々他社で検討されていました
今回、東リを採用された理由を教えてください
元々他社の建材で設計を進めていたのですが、「マチュアNW」がバリアフリー認定を受けられる製品だったため、東リも検討してみることに。面談では、図面しかない状態でしたが、「例えばこんなことができる」「こんな方法もある」と幅広くご提案していただきました。「一緒につくりあげていきましょう!」という心意気を強く感じたので、1時間後には正式に依頼させていただきました。やっぱりこれだけ大きなものを一緒につくりあげていくことになるので、最終的には「人」が決め手となりましたね。
Q4 実際に東リ商品を使ってみた感想を教えてください
設計がスタートしてからは、何度も打ち合わせを重ね、イメージを固めていきました。私のふわっとしたイメージをすぐに掴んで、「この雰囲気だったらこの商品の方が合う」などアイディアをどんどん出して具体的なイメージに落とし込んでもらえたので、非常に進めやすかったです。
患者さん同士の交流の場となるデイルーム(食堂)は、ホテルのラウンジを参考にカフェのような雰囲気を目指しました。なかなか自分ではイメージに合うものを見つけられなかったのですが、東リからご提案いただいたのが「マチュアNW」のヘリンボーン柄。大きな窓から差し込む光と相まって明るい空間になりました。
廊下は扉の存在感を薄めたかったので東リ「ハーデック」を使い、扉とクロスの切り替え部分に違和感のないように色調を合わせつつ、柄を木目、無地、織物調と少しずつ変化をつけました。棚などの表面材がメラミン化粧板だったので、調和するか完成するまで心配でしたが、東リのクロス柄は種類が豊富でシンプルな柄も揃っています。シンプルだからこそ他の建材との相性も良く、一体感のある空間に仕上げることができました。

PROFILE

伊藤喜三郎建築研究所

菅野 達夫さん

大阪支店 設計部