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犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。
no.99
犬や猫の健康管理
人と動物の絆:Human Animal Bond
人と動物が共にあることで双方が幸せになれる事
SFTSという感染症をニュースでご覧になった方々がいらっしゃると思います。厚生労働省のHPにも出ていますが、人と動物のおそろしい共通感染症です。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)|厚生労働省
私は獣医感染症研究会に時折お世話になっておりますが、最近のこの問題は日本では深刻且つ身近で恐ろしい疾患となってきました。以前は日本でも西や南の地方での発症が多かったのですが、最近は関東地方でも発生の可能性が出てきました。東京でも公園でマダニに遭遇することは良くあります。山や海、別荘に行く方々、登山が趣味の方、日常生活でも公園でくつろぐ時も注意を必要とされるものだと思います。実際に今までの当該地域の獣医師の先生方とのお話ではそこまで戦々恐々とはしていないそうですが、実際にSFTSの患者さん(犬や猫)を診ることはあるわけですので疾患を正しく知って防御し、対処して行くことがとても重要であると思います。
原因ウイルス⇒フェヌイウイルス科バンダウイルス属 Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome :SFTSウイルス
媒介生物⇒フタトゲチマダニ、キチマダニ(ヒゲナガチマダニ、オオトゲチマダニ、タカサゴキララマダニからも検出はされていますが、媒介すると決定づけることはまだできません。)
フタトゲチマダニ
キチマダニ
春から秋にフタトゲダニの活動は活発ですが、冬にも症例の発生は報告されているのでダニの種類によっても活動時期が異なるようです。
症状⇒消化器症状、腹痛、筋肉痛、神経徴候、肝酵素などの上昇、血小板減少、白血球減少など
致命率⇒10-30%(ヒト)
リスク因子⇒高齢者、持病のある方、
診断⇒早期なら体液からの抗原検出、血液からの抗体検出など
治療薬⇒人では国内でファビピラビル(抗ウイルス薬)が認められています。動物では対症療法です。
犬や猫ではそれが完全な予防ではありませんが、1年中マダニ予防を行う事(一般的にはフィラリアノミダニの予防が1つになった予防薬が良く使用されています。)
屋外で活動する場合、散歩などでは犬では夏は冷たく身体を冷やせる洋服を着せて露出部を減らしたり、散歩の後にもブラッシングなどでダニに吸血されないように万が一ダニがついても吸血前に排除し、万が一吸血されていたら自身でとらず、動物病院に受診しましょう。自身でとると頭が残ってしまうことがあります。ダニも捕獲したらガムテープなどで確保して素手で触らないようにしましょう。現在ワクチンや完全なダニの忌避剤がないので現時点での情報ではイカリジンという成分のスプレーは虫除けとして市販されていますがこちらは犬にも使用ができそうなので露出部位にかけてでかけるのも1つの方法です。実際にはこれもダニへの攪乱剤であって忌避作用が強いわけではないようです。また犬への安全性を十分に検証されたわけではないようですので慎重使用の必要があります。猫は完全室内生活を推奨されますね。
人間も同様で手足を出した格好でしげみ、山野などに出かけないことも重要です。登山は長袖長ズボンですね。帽子にゴーグル、首にタオルもあった方が良いですね。
profile
柴内晶子先生(獣医師)
赤坂動物病院 院長
伴侶動物医療の現場で、「人と動物の絆」〜Human Animal Bond〜を大切にした診療を行っている。 (公社)日本動物病院協会のアニマルセラピー活動であるCAPPへの参加推進を行い、社会活動として東京青山ロータリークラブでのアニマルセラピー活動を通じた社会奉仕活動を定期的に実施。心の窓をひらく「じっとみて」ワークショップには、未来育ティーチャーとして参加している。 日本大学では、非常勤講師として獣医倫理福祉の講義を行う。 様々な獣医事関連の委員会活動に従事し、日本大学外科学研究室の学部研究生として獣医再生医療にも積極的に取り組んでいる。
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