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TOP > 海外情報 フィンランドフォーラム > ムーミンは物語を愛するみなさんの心の中に!
&フィンランドの自家用車情報
2018.12.6 / ソニー・ナカイ(グラフィックデザイナー、在フィンランド)
先日、マニアックなクラシックカーのオーナーたちが集まる公開展示会がありました。ちょっと趣を変えて、日本車も多いフィンランドで自家用車事情をリポートします。
日本製の乗用車は、ヨーロッパ最北端のフィンランドを最初の輸出国として、1960年代からヨーロッパ市場に参入し、その後も順調にマーケットシェアを拡大してきました。1970年代から1990年代まで、日本車は30%以上のシェアを誇っていました。その当時の人気車種は、トヨタのHiluxバン、ダットサン(日産)チェリー、そして三菱パジェロ。それぞれの逸話が伝えられています。
以前、イギリスのTV番組でカーフリークの3人が世界中の車を評価する“Top Gear”という番組があり、かなりくたびれた見かけのトヨタHiluxバンを、廃車同様の状態からまだどれくらい耐久性があるかという実験をしました。ジョーク一杯の楽しい番組です。まず手始めに車を池の中に水没。その後、引き上げてからエンジンを始動すると、ブルン、ブルーンと頼もしい音が聞こえてくるのです。次のテストは、車同士の衝突実験でかなり凹んでしまったのですが、またもエンジン音が響きました。最終テストは、とても残酷です。取り壊しとなる10階建てビルの屋上までヘリコプターで車を移動。そして、ダイナマイトの爆発音と共に、Hiluxバンがビル本体とともに急落下する画面は激烈でした。地上に仰向けに転がった車をもとに戻してエンジンをかけるのですが、さすがに無音です。ボンネットを開けると、エンジンプラグが外れていました。コードを戻してから、エンジンキーを回す。ブルン、ブルン、ブルーン!!!不死身のエンジン音が聞こえてきました。さすが、世界のTOYOTAです。名誉なことです。
フィンランドのタクシーは高級車ぞろいで、車種によらず運賃は同額です。お望みなら助手席にも座れますよ。8人乗りのタクシーもあり、支払いはカードOKで自動印刷の領収書が出てきます。
でも、街角で手を振ってタクシーを止めて乗ることはありません。電話で呼び出すか、タクシー乗り場へ行きます。もし外出先で携帯が無い場合は、レストランかホテルのレセプションでもタクシーを呼んでくれますので、ドアの前で待っていればすぐに来てくれます。
トゥースラ湖の側にある地元新聞社の広場で毎年夏にクラシックカーのショーがあり、オーナーの皆さんが自慢の車を披露してくれます。ショーの最後に、全車整列して湖畔一周のパレードが壮観です。
夫婦共稼ぎが一般的なフィンランドでは、一世帯に車2台は必要経費といえます。保育園の送迎や買い物もあるので、二人の出勤時間が異なれば、その都度口喧嘩の理由になってしまうでしょう。家庭円満を望むのなら2台になるのです。様々な車の税金は日本の2倍なので、出費がかさんで大変です。
車道脇に設置された「スピード違反防止カメラ」が24時間取り締まりなので、警察官による路上取り締まりはほぼなくなりました。毎日通る道のどこにカメラがあるか知っている人は、そこに近付くとスピードを落とします。前方の車をフォローしながら運転すると、助かります。
コメント
ムーミンの人気は衰えないですね。
この冬、センター試験の地理Bの問題に「ムーミンはどこに住んでいるか?」というような設問があり、一時、話題になりました。北欧のどの国か?ということだったのですが、地理というよりは、言語の区別も話題になりました。もちろんフィンランド語が主流ですが、スウェーデン語も公用語です。作者のトーベ・ヤンソンさんはスウェーデン語人口の多い地域だったなど、色々な解釈やコメントが出ました。
そこで、フィンランド大使館のコメントは「ムーミンは物語を愛する人々の心の中に住んでいる」。なかなか、ですね!Moomin=Finland というイメージが定着して、よかった。
(せきゆうこ・フィンランドフォーラム・コーディネーター)