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緑と自然に囲まれて、毎日の贅沢を!

住宅フェア2015情報

2016.01.21 / ソニー・ナカイ(グラフィックデザイナー、在フィンランド)

【ミラノ風景】ドゥオーモ周辺

そんな比較をしながらミラノを見てみました。ミラノを語るには、レオナルド・ダビンチ、ミケラン・ジェロ、そして大聖堂DUOMO(ドゥオーモ)の建築なしではありえません。ドゥオーモは1386年に建設を開始、1562年に完成しました。その後もリフォーム工事が継続しています。そして大聖堂から続くイタリアの歴史を語るアーケードには、高級ブティックが建ち並び、シャンデリアが輝く一流レストラン・カフェも見逃せません。しかし、フィンランドのゆったりとした自然環境の暮らしに慣れてしまうと、サウナが恋しくなりました。イタリアの街の文化は高く評価していますが、多分暮らしはできないと思います。

ミラノの大聖堂ドゥオーモ

ミラノの大聖堂ドゥオーモ

ドゥオーモ・アーケード一画のデザインショップに、フィンランドのイッタラ・グラスや日本の無印良品から日本伝統南部鉄器など世界に通用するデザインプロダクトが販売されています。誇りを感じました。

ドゥオーモ・アーケード一画のデザインショップに、フィンランドのイッタラ・グラスや日本の無印良品から日本伝統南部鉄器など世界に通用するデザインプロダクトが販売されています。誇りを感じました。

コメント

ソニーさん、恒例のフィンランド住宅フェアリポートをありがとうございました。寒い季節になってしまいましたが、夏の青空と樹木越しのきらきらする光が印象的です。自然の風景と隣り合わせの住宅街は、北欧デザインのトレンドですね。イタリアミラノの街なかとは少し違った風景と暮らしです。

今年の住宅フェアのテーマは、(1)日常の小さな贅沢と(2)緑のオアシスだそうです。フィンランドの日常は、住宅に関していえば、小さな贅沢どころか特大の贅沢だと思います。それは広さだけでなく、ゆったりと過ごす時間の豊かさでしょう。たとえ小さくても、炎の見える小さな暖炉と庭の片隅のサウナには、トントゥ(妖精みないな小人)が隠れていますので、丁寧にお掃除しています。

日本では火鉢に赫々と耀く炭をくべて、お餅やスルメを焼きます。また、小さな茶室の炉開きで、鉄釜にお湯がたぎる中、お抹茶をゆっくりいただくのは最高の時間です。それぞれの生活の中に、日々の小さな贅沢があるのでしょう。『民藝』の世界を思い出しました。

でも、高気密住宅は一酸化炭素濃度が危険なレベルになります。戸外のバーベキューをお楽しみください。落ち葉を集めて、焚火で焼き芋や焼き栗もよいのですが、火の用心は確実にお願いします。

(せきゆうこ・フィンランドフォーラム・コーディネーター)