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にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.31

犬や猫と暮らすということ

集合住宅で犬や猫と幸せな暮らしをするために

ライフスタイルの変化やペットブームなどから、人と動物との暮らし方も昔とずいぶん変わってきました。以前は犬を庭で放し飼いにしている家庭も多く、鳴き声がトラブルに繋がるケースが問題でした。しかし、最近は集合住宅が増え、更に「ペット可」を謳うマンションも非常に多くなったことで新たなトラブルも発生しています。

ペット可のマンションが増えた背景にはペットを飼いたいという人と、飼うことへの理解者が増えてきているということがあげられます。そういった環境でも甘えは禁物、こういう場所でこそ礼儀正しくマナーをきちんと守り、周囲の住民とトラブルが起きないように心がけましょう。

ご近所にきちんと挨拶をしましょう!

マンションの場合、隣は壁で区切られているだけなので、両隣りと上下にどうしても迷惑を掛けてしまいがちです。ペット可であっても鳴き声は気になるもの、飼っている本人は気にならない程度の声でも、他人は不快な音として捉えてしまいます。そこで、新しく犬や猫を迎え入れた時などは、両隣り上下のご近所の方々へその犬や猫を連れてきちんとご挨拶に伺いましょう。まずは自分がマンションの規約に沿ってペットと暮らしていることを相手に理解してもらえますし、挨拶することで先方の気持ちもかなり変わります。特に吠える声というのは高いので上に抜けてしまいます。上階に住む方にはできれば斜め上のお宅にも挨拶をしておくと安心です。きちんと挨拶することでトラブルをかなり軽減することができます。

抜け毛や臭いなどの配慮は十分に!

抜け毛にも十分な配慮をしましょう。ペット可のマンションであっても毛の抜けやすい長毛種の犬と暮らす方は、エレベーターの中や通路に毛が飛び散ってしまい共用部を汚す恐れがあります。そのような共有部分でお会いした方々には積極的に自分から挨拶もするように心がけましょう。また、エレベーターの中など狭い場所では犬が動き回ったりしないようにきちんと座っていることの出来るようにしつけなければいけません。そのような周りへの気遣い・マナーについて一般の人以上に気を遣う必要があります。また、「気を遣っている」ということを周りへアピールする位の気持ちで生活することが大切です。

共用部分は特に注意!

廊下やエレベーター、エントランスなどの共用部は特に注意し、犬や猫を遊ばせたり、リードを付けないで連れ出すことのないように心掛けます。共用部分に間違って排尿などすると、他の犬が更に汚すことになります。このような問題を回避するためにも、マンションで暮らす犬や猫の不妊手術や去勢手術はとても大切です。

多くの場合ベランダは共有部分です。ベランダでブラッシングや排泄をさせることは、絶対にしてはなりません。ベランダに出て、外を見て鳴いたり、思わぬことで転落事故も多発します。犬や猫は子どもたちと同様に絶対大丈夫はありません。一度ベランダに出すと外を覚えて出たがります。マンション住まいを決めた時から、家族が話し合い決めておきましょう。

去勢など必要な処置を行いましょう。

雌猫の発情期の大声や雄猫や雄犬のマーキング、不妊手術をしていない雌犬のために雄犬が騒ぐ等問題行動だけでなく、不妊と去勢の手術は生後6ヵ月頃までに行うことは、その犬や猫の生涯の性に関わる病気を防ぎ、精神的にも安定した良い家族となります。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)