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にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.11

犬や猫のしつけ

インテリアを傷つけない“上手な爪研ぎ”を教えましょう

爪研ぎは、自己主張のしるし

猫の爪研ぎのためにインテリアが傷ついて困るという飼い主さんの声をよく耳にします。

猫が爪を研ぐのは、自分の存在を誇示するためです。爪と指の間にある臭腺をこすりつけて「ここは自分の場所だよ」という印をつけているわけです。ですから、ほとんどの場合、リビングの真ん中など、家族が見ている前で爪を研ぎます。こうした猫の習性を理解して、爪を研がれて困るようなモノを目立つ場所に置かないようにすること、また、そのような場所には猫を立ち入らせないことが第一です。

爪研ぎのための代替品を用意しましょう

引っ掻かれて困るモノを置かないといっても、それが無理な場合もあります。そんなときは、代替品を用意しましょう。例えば、ソファで爪を研ぐケースがよく見受けられますが、いつも爪研ぎをしている場所に使いやすい「爪研ぎ」を置いて少しずつ位置をずらし、ソファから遠ざけていくとよいでしょう。また、素材をスベスベのものに替えたり、カバーをかけておくのも効果的です。

爪のケアも忘れずに

爪のお手入れもこまめにしてあげましょう。自然のなかで生活していたような環境にないのですから、代わりに飼い主家族がケアをしてあげることはとても大切なことです。爪は1ヶ月に2回くらい先の方を切ってあげます。爪切りは、子猫の時から優しく指先を触ったり、少しづつ切る練習をしておくことが大切です。こういった心遣いで、爪研ぎによる被害もずいぶん少なくなります。

気を逸らして、たまには誉めてあげる

躾をする場合は、猫が爪を研ごうとする寸前に、変わった音をたてたり、猫の身体からちょっと近くの反対の方向にボールなどを投げて、猫の気を逸らしましょう。もちろん、爪研ぎをやめたときは誉めてあげる。そして、その猫が大好きなことをしてあげます。もともと単独で行動する動物だった猫は、躾が難しいといわれていますが、この方法は爪研ぎ以外の躾にも応用できます。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)