2005.12.15
今夜は欲望のダブル、それとも情熱の?Ver.3 |
ソニー・ナカイ グラフィック・デザイナー |
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また、様々なシーンにあわせて選択できる四つのレストランでは、フィンランド国内の食材料にこだわり、ムースの鹿肉、湖白魚、デザートはフィンランド特産の天然ベリーなどの食材に、新しいアイデアをそえてお楽しみいただくことができます。
まず、「イマルタル」は神話カレヴァラに登場する風の女神の名前です。日本のホテルに必ずある、懐石料理の料亭みたいな位置づけでしょうか。フィンランド料理の伝統を受け継ぐシェフが腕を振るう料理の数々、食材はフィンランド・バルト海のサーモン・ニシン、湖の白魚、キャビア。肉料理は、ムース鹿、トナカイ、ラム、グースダックの胸肉、野生の雷鳥、国産の豚など数々。野菜はアーティチョーク、赤カブ、多彩な野生のキノコに、フルーツは森のベリーが豊富です。ラップランド特産のクラウドベリー(橙色の野生きいちご)をはじめとして、リンゴンベリー(こけもも)、ラズベリー、ブルーベリー、バックソーンベリーなど、フィンランド・グルメのフルコースを味わうことができます。
お次は、イタリアンクッチーナ「トスカニーニ」です。本場のトスカーナ料理とイタリアワインを北欧ヘルシンキで味わって頂けます。
テーマレストラン「フィルム タハティ」は、フィンランド語で「映画スター」を意味します。フィンランド映画の1940年代から現代に至るヒロイン、ヒーローをモチーフにしたレストランで、ヤング層やファミリーで気楽にお越しいただけるように、ハンバーガー、ジャイアント・サイズのシェイクもお奨めです。
最後に「アホヨ」はホテルのナイトクラブ。神話カレヴァラのテーマにのっとった名前のカクテルで快い一時を過ごして下さい。インテリアの基調色は、カレヴァラのテーマである「昼と夜」すなわち「正義と邪悪」を表すかのごとく、白と黒でモダンな雰囲気に包まれています。 |
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ナイトクラブはロビーと対照的な黒の世界。
黒いレザーのファーニチャーに、個性的なランプと壁のデザインがドラマチック。
トマトピュレーをベースにシャンペーンを注いだ情熱の紅いカクテル。カジュアルな服装で気楽にどうぞ。 |
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このホテル・クラウスの宿泊レートです。最近の円安で2万円を超えますが、物価の高い北欧はこんなものでしょうか。どのネーミングも面白くて、インテリア好きなら、毎晩違う部屋に泊まってみたい気分になるかもしれません。
情熱のシングル、神秘のシングルはともに182ユーロ、欲望のダブルは189ユーロ
嫉妬のキングは203ユーロ、嫉妬のスィートは350ユーロ
客層はビジネスから観光客、ヤングから年配、誰にでも泊まりやすいホテルです。もちろん個人観光客も歓迎です。カレヴァラ神話は日本語にも翻訳されていますから、そちらもご一読ください。めまぐるしくドラマチックに展開するお話で、20世紀初頭の民族運動の主題となりました。
インターネットの旅行サイトで「ホテルクラウス」が紹介されています。ソコスホテルのグループで、1939年開業、客室数136室とありました。でも、改装前の写真と情報なので、最新インテリアはここだけです。ヘルシンキのホテルも数多く、アールデコ調、豪華クラシック、アルヴァー・アアルトのモダニズムなど、街中や海沿いに色々と揃っています。お決まりのツアーでなく、個人観光ならお好みしだい。久しぶりにフィンランドに行ってみたくなりました。皆様も、楽しい旅を、ヒュヴァ・マトカ! |
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(せきゆうこ・フィンランドフォーラム・コーディネーター) |
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