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湖に囲まれるユヴァスキュラ住宅フェア
2014.10.16 / ソニー・ナカイ(グラフィックデザイナー)
外観だけでなく、もともとフィンランドのインテリアカラーは、白が基本になっています。その清潔感と、どんな色の家具にも調和することが大きな理由ですが、今年はインテリアにもグレイッシュ系が多く見られました。
白い壁とグレイのファブリックスで統一された吹抜けのリビング。これは、毎年見られる空間構成の定番です。これに変わるコンセプトは、まだ、普及していません。
2階からリビングを眺めると、吹き抜けの効果でゆったりした空気を感じます。
2階のベランダが、開放的なガラススクリーンで二つのスペースに仕切られています。寒い土地柄ですから、内外の温度差を利用する工夫でしょう。
夏の日中は30度近くになるので、室内側で涼しく、春と秋は、晴れれば屋外で日光浴。晩秋でもガラスドア内で暖気を保てば、居住空間として利用できます。
寝室のファブリックもグレイの濃淡でシックにまとめています。模様入りの壁紙もモノトーンでした。
二人の子供部屋をブルーとレッドの色違いで、男女別にスタイルを統一していました。
中学生を想定した子供部屋で、グレイトーンにカーテンとランプシェードの黄色が映えます。
上にベッド、下に勉強机を配置した子供部屋の家具は、定番ですね。
はっきりした黒と白のインテリアに黄色の小物をきかせて、自分の個性を主張。リビングの大きな窓の外はベランダ。大きなハンモックの黄色が印象的でした。
暖炉で燃える火を、リビングとダイニングの両側から見えるように、二つのスペースを巧みに区切っています。
床面積が200m2以上になると、部屋の使い方も楽しめます。
これは、40m2のトレーニングジム。
木材利用のデザインで、曲木パネルを壁に使うアイデア。素敵だけど、ほこりが溜まりやすいかもしれません。
左のサウナはストーブとストーンが真っ白、ガラス張りで明るい木の内装から清潔感が漂ってきます。
右のサウナベンチに見られるシラカバの曲木加工は、室内家具の技法ですが、サウナでは初めて見ました。100度の高温にどれくらい耐えられるでしょうか。
広い洗濯室には、ドラム式洗濯機と乾燥機が並び、整理棚もあります。
庭のウッドデッキの階段を下ると、左手にワインセラー。温度差の小さい半地下に保管できるので、ワイン愛好者には嬉しい工夫ですね。