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2007.11.8
日本のセカンドホームに置きたい家具 |
ソニー・ナカイ グラフィック・デザイナー |
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新しい傾向として、多くのデザイン系大学からの学生展示が行なわれています。若い世代への期待が強いのか、今後のトレンドとなりそうです。
上左のロッキングチェアは完成作品ではなく、模型プロトタイプ。白い寝椅子は隣国エストニアの大学からの出品で、ブースは暗い照明と蛍光グリーンで統一。エストニアもEUヨーロッパ連合へ加盟し、デザイン界は激しく向上しています。若いデザイナーが首都タリンの町を100%デザインしていると言っても良いほどです。この動きはいずれ詳しく紹介しましょう。
木製座とパイプ脚のスツールは、幼児用の移動足掛けが仕組まれています。
使わないときには背中側に納まります。
学生らしい発想に面白みのある作品もあります。座面に数十個のクッションボールを使用しています。 |
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これでは柱状のクッションの隙間にほこりが溜まりそうですが、このソファでTVを見ながら、うとうとしそうです。 |
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最後に一般市場で販売されているメーカーの家具作品も紹介しましょう。 |
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左上の白黒テーブルは建築家アルヴァー・アールトのアイディアを真似ているようですが、
彼の家具販売ブティック「アルテック」製品ではありません。
意匠権侵害にならないのか心配です。
上中央はフェルト素材で統一したインテリア。カーペットとバスケット。
上右は椅子がテーブルに納まる仕掛けのスペース節約デザイン。
下左は「おむすびチェア」と呼びたくなるロッキングチェア。
実は椅子だけでなく、色々な家具におむすびのアイディアを用いたものが展示されていました。
下段中央と右は定番の白いソファとテーブルです。しかし来年のトレンドカラーはブルーに集中らしいと聞きました。
白は、トレンドから遅れがちになるのでしょうか。 |
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そして今年の住宅フェアでも印象的だった大きめの照明器具です。広い室内と白い家具に似合いますね。 |
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ソニーさん、フィンランド発の日本的インテリアデザイン作品を見せていただき、ありがとうございます。昔の西欧社会に流行った日本趣味(絢爛豪華の蒔絵や浮世絵、日本も中国も東南アジアも混じったいわゆる東洋趣味)とは異なり、日本文化の意味を彼らなりに洗練した作品だと思います。また、全体にシンプルでモノトーンの傾向はフィンランドデザインと通じるように感じます。最近のトップカルチャーでは「JAPAN趣味」といえば、アニメとオタクといいますが、こういう正統派のデザインを見ると、ほっとします。自然素材が多いのもその理由でしょうか。 |
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(せきゆうこ・フィンランドフォーラム・コーディネーター) |
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