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ミラノ万博2015情報

Feeding The Planet, Energy For Life.

2015.10.01 / ソニー・ナカイ(グラフィックデザイナー、在フィンランド)

ミラノの街角にて

フィンランドの巨匠建築家でデザイナーのアールトは、イタリアの建築、そして日本の伝統美に深い影響を受けたそうです。フィンランディアホールのファサードにイタリア産大理石を使うほど、イタリアの白い大理石にこだわりました。ミラノでは通り名称(住所)表示板は、すべて磨きの白大理石に文字が刻まれています。イタリアの伝統美を表現した都市計画の一部です。

ダヴィンチ博物館の案内板はガラス板で、ミラノ市街が映り込んでいます。有名な壁画「最後の晩餐」観賞は、事前予約制で、最大30人のグループで、15分おきに入場(入場料8ユーロ)開館時間は9時から4時半まで。日曜日は閉館。

ダヴィンチ博物館の案内板はガラス板で、ミラノ市街が映り込んでいます。有名な壁画「最後の晩餐」観賞は、事前予約制で、最大30人のグループで、15分おきに入場(入場料8ユーロ)開館時間は9時から4時半まで。日曜日は閉館。

散歩した通りにあった住宅外壁です。ペイントが剥がれたところに鳩が毎日集まっていました。鳩たちは、剥がれかけたフレスコに描かれたように見えて、レオナルドの絵画が、今でも街の中で生きているような気がしました。

散歩した通りにあった住宅外壁です。ペイントが剥がれたところに鳩が毎日集まっていました。鳩たちは、剥がれかけたフレスコに描かれたように見えて、レオナルドの絵画が、今でも街の中で生きているような気がしました。

驚きの路上駐車事情!

ミラノでは、フィンランドでも日本でも、絶対に見ることができない光景にぶつかります。彼らの駐車を見ていると、とても文化人のモラルとは思えない…。まさにカルチャーショックそのものです。

車道の中央分離帯は芝生ですが、その端に長時間駐車する度胸は、さすが!

車道の中央分離帯は芝生ですが、その端に長時間駐車する度胸は、さすが!

横断歩道上やその横のトラム軌道上に駐車。すごい!!車道沿いの駐車場ではありません。車道に駐車中。

横断歩道上やその横のトラム軌道上に駐車。すごい!!車道沿いの駐車場ではありません。車道に駐車中。

完全に横断歩道上に駐車しています。

完全に横断歩道上に駐車しています。

トラムは黄色の線で車道と区別されていますが、その黄色の線上に車を駐めて何をしているか? 好奇心で観察すると、なんと、上着の着替えをしていました。驚きです。駐車の仕方にケチをつけた時の地元の人の言い訳は「ただカプチーノを飲んでいただけ。」その程度で文句を言うなと、怒鳴り返されるとのことです。ところが、人身事故を目の前で見てしまいました。横断歩道で高齢のドライバーが人を跳ねて、鋭い人の叫び声と衝突音が耳に入りました。このように、駐車のモラル無視では、事故発生の可能性も拡大するはずです。何とかならないのでしょうか?

トラムレストラン

多くのヨーロッパの都市で、トラムレストランを見かけます。ヘルシンキでは、いくら飲んでも心配ないように、トイレ付きのパブ・トラムがあり、街の眺めを楽しみながら、ビールも飲むことができます。ミラノでは、白いテーブルクロスとワイングラスが窓から見えます。ビールよりも高級な雰囲気の匂うトラム・レストランで、料理もシェフがトラム内で作っているのでしょうか。

ATMosfera という看板が付いているレストラン仕様のトラムです。

ATMosfera という看板が付いているレストラン仕様のトラムです。

ゴシック様式の大聖堂の屋根まで届く巨大な柱の高さは65.5m。建物の高さは、なんと108m。中世1300年代に建てられた技術とは思えない神秘さを感じます。大聖堂に続く高級なショッピング・アーケードの中心に観光客に人気のスポットがあり、列を作っています。ここでかかとを立てて一回りできると、幸運が訪れるとの言い伝えのおかげでしょう。

ゴシック様式の大聖堂の屋根まで届く巨大な柱の高さは65.5m。建物の高さは、なんと108m。中世1300年代に建てられた技術とは思えない神秘さを感じます。大聖堂に続く高級なショッピング・アーケードの中心に観光客に人気のスポットがあり、列を作っています。ここでかかとを立てて一回りできると、幸運が訪れるとの言い伝えのおかげでしょう。

そして、春の三日月で1日が終わりました。

そして、春の三日月で1日が終わりました。

コメント

ソニーさん、2回にわたるミラノリポートをありがとうございます。日本パビリオンは大人気ということです。私のクラス新潟はお米だけでなく、清酒、醤油、味噌麹など発酵食品文化に注目。また、日本食と共に器や道具など「食に関わるものづくり」を伝えるイベントを組んでいます。

ミラノの路上駐車リポートには驚きました。同じEU国でも北と南の違いは、気候だけではないのでしょうね。狭いEU圏内には多様な民族と文化があり、カルチャーショックの連続だったようです。前回のリポートから少し時間が過ぎましたが、この間に中国経済の変動やシリアからの難民問題など、日本にいても気がかりなできごとが続きました。日本でも暑い夏のあとに秋台風と大雨が続きました。気候の変わり目です。皆様も体調に気を付けてください。次回は恒例のフィンランド住宅フェアリポートです。自然の風景と隣り合わせの住宅街と最新の北欧インテリア情報をお楽しみに。

(せきゆうこ・フィンランドフォーラム・コーディネーター)