最近、街のデザインの変貌は、文化の変貌に大きな影響を与えるということを実感しました。現代のトレンド 『クールジャパン』 に習って、『クールフィンランド』を感じるようなデザイン情報をお伝えしましょう。
古い街並に新しいデザイン
さて、ヘルシンキ中央駅から近い古くからの繁華街に、KLUUVI(クルーヴィ)という名前の若者向けファッション&レストランが並ぶ3階建ての小さなショッピングモールがオープンしました。クルーヴィ通りに面する建物です。スタンリー・キューブリック監督の映画を連想させるような白い壁と、透明なアクリル素材の壁面を照らす明るいライティング。初めてそこに入ったときに、私はすぐに好感をもちました。
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(写真) この道の先は、ヘルシンキ駅前に建つアテネウム美術館の裏道にあたる。古い街並に伝統的な外観の建物が多いが、近年のリノベーションにより、斬新なデザイナーズホテルやレストラン、ショップが立ち並ぶ。
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(写真) 最上階にあたる3階はレストラン街。店に入らずに、広いパブリックスペースを自由に歩いたり、座ったりできる。広々とした空間の基本は、自然光の入る明るくて白い空間。清潔さがありながら、落ち着きを感じる。
誰でも利用できるパブリックスペースでは、インターネット利用もOK。居心地は最高。トップライトの自然光と、ばらつきのある天井パネルの隙間から見える人工照明で、白くて硬質な空間なのに堅苦しい印象がない。
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(写真) アトリウムゾーンに並ぶ白い椅子とテーブルは、自由に座ることができる。
右は厚いカーペットと床座のサックソファで、横たわってリラックスする若者たち。靴は脱がないでいいの?
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