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レストランデイ【円形住宅】高層建築
2018.6.14 / ソニー・ナカイ(グラフィックデザイナー、在フィンランド)
ヘルシンキの東部海岸住宅地ヴオサーリ地区の開発が始まってから、すでに15年になります。2012年秋にも紹介しましたが、この間には政治経済の変動もありました。この数年間は建築ブームの渦中にあり、昨年もリポートしたように、いたるところに新築住宅群が建ち上がっています。もともと、この地区の住宅建設は1990年代から始まりましたので、今日まで約30年のデザイントレンドが見えるようです。また、外からでは建築材料の詳細までは分からないのですが、様々なトラブルも生じていると聞いています。
原因の多くは、湿気から生じるカビです。大半の弁護士たちが、その補償交渉で、多忙を極めているようです。また、簡単に鍵を開ける方法があるということで、一度ですが、私も鍵を開けられ家に侵入されたことがありました。確かに、容易に解錠できることに、本当に驚きました。この頃では、初めからドアについている錠前とは別のものを取り付ける住宅も、多くなっています。
この地区の中に、昔から続く地主の邸宅があり、エントランスアプローチとしての花道も残されていました。ヴオサーリの超現代的な都市計画の中でも、以前からあった歴史的な建物とその環境は大切に保存されています。
ヤルベンパーにある私のオフィスは70年代に建てられたマンションの一住戸で、去年に修理工事を終えました。事務所として使っていたものですが、仕事場としての必要性が減ってきて、別の使い方も考えています。実際に、ゲストに来て頂き、手料理の食事会をすることも多くあります。反対に、自宅では簡単な食事が中心です。
ここにも建築ブームは波及しています。ヤルベンパーでも、外壁面のカラーアクセント効果が目立ちます。
コメント
まずは、レストランデイには、フィンランドの若い世代の自由な発想と思いました。アイデアが実現化するうえでSNSを上手く利用するところも、今のフィンランドらしいです。【クリーニングデイ】という、フリマーケットサイト運営もあるそうですね。広々とした円形住宅は、現場施工でなく、工場でのパネル化が基本にあると思います。
そして、驚きの超高層建築ブーム。平坦で人口の少ない国土に氷河期からの岩盤地層で地震も少ないので、超高層も日本より容易だからでしょうか。人口密度の高いアジア、アメリカとは異なるし、北欧の歴史文化の背景を思うと、バブルという印象も感じるのです。
(せきゆうこ・フィンランドフォーラム・コーディネーター)