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プロに学ぶ住まいづくり


質問への回答 2


◎今回のテーマ


「コミュニティ道路」
1999年8月5日更新
 


加藤力先生プロフィール
京都工芸繊維大学 工芸学部造形工学科 助教授 工学博士
専攻はインテリア計画・造形人間工学。最近では、高齢者に関する手摺りや取っ手のヒューマンファクター、あるいはエコインテリア素材等の研究を手掛ける。


読者の方から「コミュニティ道路」についてご質問をいただき、加藤先生にお答えいただきました。皆様も、どうぞお気軽にご質問をお寄せください。

Q.コミュニティ道路について教えてください。
 
先日参加した講演の中で、質疑応答の際に参加者の方から「コミュニティ道路」に関する質問が出されました。車椅子にとっては、コミュニティ道路の段差が非常にじゃまで、なぜこのような道路が造られたのか、といった内容でした。
 実は、私には、この「コミュニティ道路」というものがどのようなものなのか分からなかったのですが、講師の先生方(3名)も、この質問に即座に回答されていましたし、知らないのは私だけかと思っていました。ところが、後で一緒に参加していた知人何人かに聞いたところ、「こんな感じの道路だと思うんだけど…」と皆たいへん曖昧で、結局、私の聞いた範囲では誰も正確な情報を知っている人がいませんでした。
 この「コミュニティ道路」というのは、一体どのようなものなのでしょうか。具体的な例や、それが出来た背景などについてお教えください。よろしくお願いいたします。

A.道の機能を考え直し、人々の“生活の場”としてよみがえらせようとした試みの一つがコミュニティ道路です。
 
本来“道”とは、人や車が単に行き交うだけの場ではなく、往来し、歩行する中で、自然に商業活動が営まれるようになったり、あるいは多くのコミュニケーションが生まれるなど、人間関係を結びつけるための生活の場としての役割を果たしていました。
 ところが、現代になって、多量の自動車の出現により、そうした生活の場としての道の機能が次第に失われ、単に通過するだけの道路としての取り扱いが行われるようになりました。道は、歩行者と自動車を明確に分離し、守るだけの通行としての機能を第一義として扱われるようになったのです。
 しかしながら、今一度、本来の生活の場としての道の機能を回復させようとの試みがなされるようになっています。
 例えば、“ボンネルフ”と呼ばれる、“人間と自動車”とを分離するのでなく、うまく共存させ、なおかつ多様な要素を道の中に組み入れようとした手法がとられるようになりました。道路を人々の生活の場として再びよみがえらせようとした試みの一つが、コミュニティ道路なのです。日本では、変化をつけるため、あるいは自動車を減速させるために、道路を蛇行させることが多くなっています。

 

ボンネルフ計画の概念

改修前




改修後




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